2014年8月9日土曜日

メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神(東京都美術館)


メトロポリタン美術館の古代エジプトのコレクションによる、女性をテーマにした展覧会。

およそ3000年にわたる古代エジプトの歴史の中で、女性としてエジプトを統治したのは、わずか6人だったという。

その中でも、最も良く統治した、といわれるのが、第18王朝のハトシェプストだった。

そのハトシェプストの顔を象ったという、顔の彫像、スフィンクス像など。

果たして、どれだけ本物に近いかどうかはわからないが、いずれの表情も、眼はパッチリとしており、顔は丸みを帯びて、かすかに微笑みを浮かべている。実際も、そうした顔をしていたのかもしれない。

ハトシェプストは、夫のトトメス2世の死後、幼いトトメス3世が成人になるまでの20年間を統治し、エジプトに平和と繁栄をもたらし、最も成功した女王と言われている。

ハトホル女神は、エジプトを代表する女神で、雌牛の形で表される。

人間の女性の顔を持ち、髪の毛は下が巻かれており、牛の耳をもった、ハトホル女神の顔の彫像は、時代を通じて、ほぼ同じ形式で作られ続けた。

エジプトを代表するイメージの一つ。

他にも、カバ、ネコ、コブラなどの、動物の形をした、小さな神々の像。

これらも、古代エジプト展には欠かせないキャラクター達だ。

王族の装身具の数々。金や、色鮮やかなビーズを使った豪華な首飾り、指輪、王冠。女性のための化粧道具など。古代エジプト文明の経済的な豊かさが伺える。

会場の最後には、表面の数多くの絵が描かれている、ミイラを納めた人形の内棺が展示されていた。

全部で、20〜30くらいのシーンが、左右対称に、色鮮やかな絵具を用いて、描かれている。

その一つ一つをゆっくりと眺めていると、思わず時間を忘れてしまう。

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