根津美術館のコレクション展。
精巧な彫刻の木胎漆塗。永楽年間、万暦年間など、明時代の作品。
景徳鎮で焼かれた、明時代の青花の陶磁器の数々。まだその絵柄は、筆先も太く、素朴で、子供が描いた絵のように見えて、微笑ましい。
清の時代になると、目に見えて、その絵柄が精巧に、色合いが華やかになっていく。
真っ青な地の上に、白で、木蓮の花や葉が描かれている、雍正年間の景徳鎮。その色合い、青と白のバランス、何をとっても、ただただ美しい。
この展覧会、メインは明清時代の陶磁器だが、同時に展示されていた、同じ時代の絵画も面白かった。
4幅の掃象図は、象を大きな箒で掃いている、という不思議な図柄の屏風図。
揚州八家の一人、李方膺による、墨梅図。大胆な筆使いで、心象的な、梅の図。別な機会に目にした、長沢蘆雪の梅の描き方に似ている。
日本の絵師達も、そうした中国の作品を目にしていたのだろう。
2階の展示室にも、明清時代の中国の絵画が展示されていた。
清名上河図の模写を描いたことで名が知られる、仇英の作によると伝わる、巻物に書かれた竹林七賢図。細かい筆先で、代々パターン化されている、竹林の中の七人の賢人たちと、その付き人の子供達が描かれている。
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