2014年9月7日日曜日
木版ぞめき 日本で何が起こったか(東京芸術大学美術館)
この日、上野公園では、大規模なフリーマーケットが開かれていた。
よく見ると、それはアートフリマ。どうやら、東京芸術大学の学園祭のようで、学生と思しき若者たちが、自分たちの作品を、店先に並べていた。
美術館のある、東京芸術大学のキャンパス内は、多くの人々が行き交っており、その間を抜けて、美術館に逃げ込んだ。
木版ぞめき。何とも不思議な題名の展覧会。
同じ時期に開催されている、第2回国際木版画会議との連動企画。入場料が無料というのも、嬉しい。
室町時代から、現在までの、東京芸術大学のコレクションを中心にした、木版画作品の数々。
版画と言えば、やはり、浮世絵がまっさきに思い浮かぶ。
この展覧会でも、浮世絵が展示されていたが、そのうちの何点かは、いわゆる春画だった。
浮世絵の展覧会は、度々開催されるが、そうした場で春画を目にすることは本当にまれだ。
先日、ロンドンで大々的な春画の展覧会が開かれ話題になった。企画者は、日本でも開催場所を募ったそうだが、日本からのオファーはなかったという。何とも寂しい。
他にも、様々な木版画の作品が展示され、その多彩な世界を実感できた。
江戸時代の素朴な味わいの浄土曼荼羅図、大正時代の色鮮やかなポチ袋のコレクション、本物そっくりに刷られた精巧な源氏物語絵巻、棟方志功の素朴な木版画などなど。
もうひとつの展示室では、大未来予想図絵、と題して、現在活躍する作家たちの作品を展示。
まだまだ変化し続け、木版画の世界の未来を感じさせる、多彩な作品が展示されていた。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿